子供達の英語の勉強を見ていると、英語の文章をノートに写す時に、首を左右にふります。英語を単語ごとに書き写す生徒は、この首を振る回数が多くなります。逆に、英語の文章を理解して書く生徒は、ほとんど首を振りません。意味がわかっているからです。このことの重要性を、新井紀子先生は良く理解されています。
「1. おじいさんは山へ柴かりに、おばあさんは川へせんたくに行きました。
2. 吾チェ伊養田陽著上でいようえ&ううぇ興病く#で碑を食えドれ懸)
両方とも34文字ですが、1は一度か二度見れば正確に写すことができるでしょう。一方、2はどうでしょう。(特殊な能力でもない限り)10回以上は確認しなければ写せないに違いありません。意味がわかるというのは、それくらい人間にとって物事を容易にする力があるのです。」 『AIに負けない子どもを育てる』より(新井紀子著、東洋経済出版P193 3-8行目)
文の意味を理解して、意味のまとまりで書くように子供に教えていくと、だんだん首の振り方が減ります。子供達は小さな動作で、自分の状態を示しています。こうしたことに気づきながら、意味の理解を促し、子どもの理解力を増すようにじっくりと時間をかけて育てていくと、数ヶ月後、数年後に大きな成長を遂げていきます。このことは日本語でも、同じです。でも、こうしたささいなことは、普通は気づかれずに放っておかれています。保護者の皆さんには、子供達の小さな動作を愛情と理解力を持って見守って欲しいと思います。
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